平成26年第2回定例会 (6月6日~6月25日・質問日:6月23日)
一般質問の内容
- 高齢者の社会参加について
- 不妊対策について
意見・要望
- 超高齢社会を踏まえた地域づくり、まちづくりである地域包括ケア体制は、行政のみならず市民をはじめ、町内・自治会や、民間企業・各種団体、事業者等が一体となって取り組む必要があります。また、高齢化の更なる進展と共に、労働生産人口が減少していく我が国においては、今後さまざまな分野で、高齢者がその意欲と能力を活かして社会参加していくための仕組みづくりも重要となってきます。持続可能な社会保障制度にしていくには、従来の高齢者福祉の取り組みに加え、「元気な高齢者には、社会の支え手に回ってもらうことが地域にとっても必要」だという意識を、行政全体で共有し、様々な部局が単なる連携を越えて、横断的に高齢者の力を生かす施策を打ち出す必要があります。
子育て支援においても、高齢者の子育て支援を「定年退職をしたので、子育て中のお母さんを応援したい」、「今の子ども達の現実に危機感を抱くので、何か子どもにかかわるボランティアをしたい」等、地域づくりに情熱を持つ高齢者自らがボランティア団体を立ち上げ、子育て支援をしたいという実に多くのご意見をお聞きいたします。
行政としても、高齢者が参加できる多様なメニューを開発・提案し、一人ひとりの高齢者が「何をやりたいのか」「何ができるのか」を丁寧に聞き取るなどし、地域の実情に沿った社会貢献の仕組みを提案することが求められています。
本市におかれましては、まずは何が必要とされているかを、各地域で把握し、どのような支援や取り組みを行うことができるかを柔軟な発想で捉えながら、地域の中にどのような資源があるかを十分に理解し、どのような施設・団体・人と協働すれば何ができるかを幅広く考えてみることです。高齢者を地域づくりの中心的な存在として捉えて、積極的な能力活用を図れば、地域の社会資源が充実すると共に、支え合い体制の構築が飛躍的に前進すると考えます。 - 希望する妊娠・出産を実現するためには、まず妊娠等に関する正確な知識を持つことが第一歩です。一方で、不妊治療を受けている方であっても、年齢と妊娠・出産のリスクの関係等について十分な知識を持っていない場合があります。そのため、妊娠等に関する知識のひとつとして、医学的に妊娠等の適齢期があるということを、男性も含め、広く普及し、啓発していくことが必要と思われます。また、男性特有の不妊治療を対象とした助成制度も検討していただきたいと思います。
不妊治療を受けられている方々は皆さん、何としてもお子さんを持ちたいという切実な思いで辛い治療を続けておられます。そのような全ての方々に安心して満足のいく治療を受けていただけるような「不妊治療費」「特定不妊治療費助成制度」体制を整え,経済的援助が充実されれば、出生数は多くなり、新たな少子化対策の重要な柱になると考えます。
千葉市の現状
- 高齢者の社会参加の状況については、3年ごとに実施している「高齢者福祉と介護保険に関する調査」において、意識やニーズを把握しているところです。また、地域における見守りなどの生活支援を行う団体の活動状況については、庁内の関係課、社会福祉協議会、あんしんケアセンター等を通じて把握に努めているところであり、次期「高齢者保健福祉推進計画」において、高齢者の社会参加や地域における生活支援の取り組みについても反映させてまいります。
- 特定不妊治療(体外受精及び顕微授精)を受けた際、一定の要件を満たした場合、高額となる不妊治療の費用の一部を助成することで、経済的負担の軽減を図っております。また、不妊専門相談センターを設置し、予約制で、医師や助産師等の専門職による不妊に関する情報提供や医療面や精神面での相談を行っております。